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執筆者の写真Motoko Kawabata

Akira Art Roomが出来るまで

更新日:2022年8月16日



こんなイメージのお家を作れたらいいよね?

と、谷町4丁目のベーカリーカフェでパンを片手にうちのリノベーションを手がけてくださった大阪のインテリアデザイン会社 Livmoreの古市さんが突然スマホから取り出してくださった一枚の写真↑

スペイン(だったかな?)のインテリアデザイナーのお家だったと思います。


私はインテリアを本格的に勉強したこともないので知識はまったくありませんでしたが想像力だけは結構逞しくこの写真を見たときに瞬時にこの空間で生活している自分がイメージできたのでした。

そんなわけで私の物件探しのスタンダードはこのイメージがバチッとはまる家。

そして風通しが良く、明るい陽射しが差し込み、天井が高く、入った瞬間に感じる”気”の良い家。書き出すと割と色々あるものですね。

元々リノベーションをしようと思っていたので設備の古さ、マンションの築年数は全く気にしませんでした。

それでもこだわりポイントがたくさんあったので物件探しは難航しましたが時間を掛けた分、理想的なスペースと出会うことができました。

Beforeのリビング

左側に見える和室を取り払いリビングスペースをかなり広くしていただきました。


真ん中にあった壁を取り払うと一気に雰囲気が変わりました。

アートに綺麗に照明が当たるよう周囲にダウンライトを設置してもらうため天井は折り上げ式にしていただきました。

右下のヘリンボーン風に積み上げられたタイルに注目してください!

後に暖炉の内壁になるのですがこれが職人さん泣かせの作業であったと想像しています。

Afterのリビング



Beforeのキッチン

前のオーナーさんが3年ほど前のリフォームの際にキッチンも新しくされていたのでとても綺麗な状態だったのですがここは思い切ってアイランドキッチンに!

こちらがアイランドキッチンとダイニング。

グレーの配管が見えますか?

この配管の関係でキッチン自体を高さ10センチほど上げているのです。

ただでさえ天井高2300mm程度しかない低い天井。。。そこへさらに10センチも底上げするなんて!と最後まで駄々をこねていましたがこれが結果的には思わぬ効果に。

Afterのキッチン

明るく開放的なキッチンになりました。

私はあまりモノを増やしたくないし、見せる収納というのが自分のスタイルではないと思うのでキッチンも出来るだけシンプルにしています。

例のキッチン底上げ問題、天井低さはまったく気になりません。

むしろキッチンが少し上がっている分、そこから芦屋浜の風景がより綺麗に見渡せてキッチンに立つのが楽しくなりました。お料理はほとんどしませんが。。。



工事中のリビングの入り口

リビングの入り口付近に古いマンション特有の出っ張った梁が工事中は一段と目立って気になって気になって仕方がなかった!

この白い梁。ほんとに目立ちますよね?

最後までブツブツ言っていたような気がします。今思い出しても恥ずかしいです。

Afterのリビングの入り口

あれほど悩んでいた梁がまったく気になりません。

むしろ梁の下のこの小さなスペースにアートを飾ると途端にその空間がぱっと息づくという新しい発見がありました。

飾るアートのコンビネーションを変えるとまたさらに違った風景に。


工事中に自分の中で引っ掛かっていたポイントはちょっとした工夫や見方次第でお気に入りスポットに転じることだって可能です。

俯瞰的な視点を持ち合わせることが重要なんですね。工事中の私にはその視点が欠けていたのでしょう。


インテリアって単に家具や照明を選ぶことだけではなく、もっと奥深くどんな暮らしに自分が心地よいと感じるのかを知ること、その空間を創り上げその中で暮らすことが本質的な役割なのだとLivmoreさんから教えていただきました。

そしてアートがその役割を担うピースのひとつであると実感があるからこそこの仕事をしています。


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