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海外ドラマ「SUITS/スーツ」で見るオフィスアートの存在感

オフィスにアートを取り入れる効果のひとつとしてアートによって社員の感性が刺激され、アイデアが生まれやすくなり結果的に会社の利益として反映される、と言われたりするけれど個人的には本当にそうかな?と少し違和感を覚えています。

仕事ってそんなに単純なものでもないですし、アイディアや解決策は自分の経験や上司や仲間からのアドバイスに助けられながら、そして何より自分自身でもがき出して見つけ形にしていくものだと思うのです。


私が思うにオフィスシーンでのアートの役割は自分自身を表現するもの、という感覚が一番しっくりくるような気がします。これが当てはまるのは自分のオフィススペースを持っている人になってしまうのですが。


こちらは私が大好きな海外ドラマ「SUITS/スーツ」の弁護士ハーヴェイのオフィスのシーンより。日本でも人気のドラマでしたのでご存じの方も多いと思います。

仕事も完璧に出来る凄腕弁護士でかっこよくてすべてがスマートなハーヴェイ。

彼のスタイリッシュなオフィスに飾られているこちらの奇妙な一枚のアートに気になった方も多いはず!

この絵はハーヴェイが幼少の頃、母親によって描かれた一枚で家族との関係がギクシャクする前の幸せな少年の頃の思い出がいっぱい詰まっているのです。


そんな大切な絵をシーズン6で事務所を守るために手放さざるを得ないことになってしまうのです。奇妙なアヒルの絵がなくなってしまったハーヴェイのオフィス。

このモノクロアートも空間にマッチしていて素敵だけれどもハーヴェイのペルソナが感じられない、どこか物足りない気がしませんか?

私がもしクライアントなら上のクスッと笑える絵を飾っているハーヴェイに弁護を頼みたいと思ってしまいます。この一枚が彼のクールでかっこいいだけじゃない、どこか親しみや人間らしさの一面を引き出してくれているような気がするのです。こんな絵を飾っている弁護士なら最後まで味方でいてくれそうですよね。


大切な1ピースをなくしてしまったハーヴェイに秘書であるドナがレプリカではあるけれどプレゼントします。この絵がハーヴェイにとっていかに大きな存在であることを一緒に働いている仲間たちはみんな知っているのですね。ハーヴェイ自身は決して多くを語るキャラクターではないけれどその分この絵が彼のスポークスマンになり魅力を引き出す一役を担っているのでしょう。ビジネスシーンには欠かせない頼れるパートナーですよね。


ところでドラマではduck painting「アヒルの絵」と言われていますが実はCrocodile「ワニ」なんです!

こちらはこのアートの作者であるHeather Millarのアトリエ。真ん中のオブジェに注目してください。ハーヴェイのオフィスにある絵のモデルになったおもちゃです。ワニでしょ?Heatherのインスピレーションの源は子供の頃に遊んだおもちゃ、なつかしい家族とのスナップ写真や当時の風景や野生動物の写真などから来ているそうです。

混沌とした世の中だからこそ見る人に心あたたまる風景や子供の頃の記憶が蘇るようなノスタルジーを感じてもらえる作品を創ることをテーマに描く彼女の作品とハーヴェイのこの絵にかける想いは重なって見えますね!


実はAkira Art Roomにもこちらの絵はジークレーですが飾っております。

この絵にまつわるエピソードに感動してHeatherの活動拠点であるカナダから取り寄せました。色んな人に変わっているねえ、と言われますがおそらくアートを購入するときのきっかけってこれくらい強い衝撃とかストーリーがないと生まれないような気がします。

皆さまがアートを購入されるきっかけは何ですか?


いかがでしたか?

海外ドラマ「SUITS/スーツ」で見る私なりのオフィスアートの効果を考えてみました。

アートは喋らないけれど持ち主の考えやその人となりを映し出しているものなのです。

そして案外周りの人に感知されているのですよ。

皆さまがオフィスにアートをお考えの際、是非心から大切に思う一枚を取り入れてくださいね。それはきっとあなたの魅力を引き出す心強いビジネスパートナーになるはずですから!




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