Aislinn Janek Art Exhibition & Opening Party (2025.3.5-13)
- Akira Art Room
- 3月20日
- 読了時間: 4分

先日、ニューヨーク在住アーティスト、Aislinn Janekを迎え、展示会のオープニングパーティーをIFDA日本支部と共催しました。多くの方にお集まりいただきアートを囲んだ賑やかで楽しい夕べとなりました。ご参加くださった皆さま、そしてパーティーを完璧にセッティングし、うちを素敵な空間に変えて下さったIFDA日本支部の皆さま、ありがとうございました!
IFDA(International Furnishings and Design Association)日本支部のみなさまとの共催について
家具やデザイン業界の発展を支援し、コラボレーションを促進する団体であるIFDA.
アートとデザインは「美しい空間を作る」という共通の目的を持ち、互いに刺激を与え合う関係であり、今回のJanekの作品展をアートが単独の存在ではなく、デザインやインテリアと共鳴することでより豊かな体験を生むことを示す場にできればと思いました。アートは自由な表現、感情、哲学を宿すものであり、デザインは機能、快適さ、美しさを統合するもの。一見、異なるように思えますが実はその境界が曖昧になったとき、新しい価値が生まれる気がします。単なる機能や美しさだけではなく、日常の中で空間が語りかける体験をお届けすることが共催の意義だと思い、そこを目指しました。
アイスリン・ヤネック作品展
「時の形(Toki no Katachi)|The Shape of Time」
会期:2025年3月5日(水)〜3月13日(木)
本展では、福島県西会津国際芸術村のアーティストインレジデンスでの1ヶ月間の滞在制作の成果を発表しました。
Janekの作品は所謂「コンセプチュアルアート」と呼ばれるものに分類されます。一般的にコンセプチュアルアートは「特別なもの」「難解なもの」とみなされがちですが当ギャラリーでは「日々の暮らしを豊かにするもの」としてお届けしたかったのです。そこから何かを得てほしいとか学んでほしいとかではなく、単純に自分では発想し得ないアーティストの考えに触れることはとても心地のよいもの。家というものは住む人のストーリーが集結した空間であり、そこに家族ではない他人のストーリーがアート作品という形で仲間入りするって想像しただけでちょっと素敵だと思いませんか。
様々な質感のアクリル絵の具を塗り重ね、表面に糸を縫い付け繊細な輪郭が浮かび上がるキャンバス作品。

” Thread, though thin and pliant, carries a quiet resilience. A single strand may seem fragile, but when layered, knotted, or woven, it becomes strong—like memory, like habit, like time itself.
糸は細くしなやかですが、静かな強さを持っています。一筋の糸は脆く見えますが、重なり、結ばれ、編み込むことで強くなるのです。まるで記憶のように、習慣のように、時間そのもののように。” - Aislinn Janek ステートメントより
パーティー翌日のギャラリーの様子。前日の賑わいと打って変わりJanekの静かなアートに囲まれた空間はまるで日常と非日常の狭間のようでした。

会期は終わりましたが、ギャラリーのパーマネントコレクションとしてペーパー作品を1枚購入しました。他にもキャンバス作品が1点ございます。本当に伝えたいことは大げさに叫ぶのではなく、静かに語るもの。Janek作品のストーリーの続きをお聞きになりたい方はお問い合せくださいませ。
アーティスト : Aislinn Janek (アイスリン・ヤネック)
ヤネックはニューヨークを拠点とするアーティスト。2014年以来、彼女はヨーロッパ各地、特にアルバニア、コソボ、ギリシャ、チェコに住み、旅をしてきました。異文化体験は彼女の人格を形成し、彼女の作品に影響を与え続けています。
彼女は人間の普遍性、異文化関係、そして言語が自己意識にどのように影響するかに興味を持っています。言語の壁によって引き起こされる情報の断片化と、記憶がどのように作成され、保存され、時間の経過とともに変化するか。
作品を通して、ヤネックは答えを提供することを求めているのではなく、既知から未知への境界を押し広げたいという欲求を称賛しています。
ヤネックが日本を訪れるのは今回が初めてですが、形あるものだけでなくそこに生まれる余白や気配に敬意を払う日本の美意識に影響を受け描いた作品を今回展示しました。
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