数多くのラグジュアリーホテルが建ち並ぶロンドン。
そのインテリアに欠かせないこだわり抜かれたアートセレクションは単に美しさだけでなく各ホテル独自のアイデンティティを印象づける役割も果たしています。
Akira Art Roomで取り扱いのロンドン在住のアーティストたちの作品もロンドンの一流ホテルに飾られ、ゲストの旅の記憶に残る空間作りのお手伝いをしています。
今回ピックアップするのは3人の女性アーティスト作品です。オリジナルの一点ものになるのでホテルに飾られている作品と同じものはないのですがアトリエにある色使いやアートのテイストが似ている作品を添えています。
ロンドンを旅した気分で最後までお読みいただけますように!
最初にご紹介するのはロンドンのチェルシーに位置するベルモンドホテルグループのザ・カドガン・ホテル(The Cadogan).
ロンドンで最も歴史あるホテルのひとつで、文学界の伝説的な人物、オスカーワイルドがここの118号室にステイしていたことでも有名です。
隠れ家的なとてもこじんまりとしたホテルの内部にはEle Packの美しい抽象画が飾られています。
ベッドの頭上にダイナミックに飾られた大型アート。お部屋の上質な雰囲気を一層引き立てています。
コーナースイートルームにはブルーのアートを。
カドガンホテルに飾られているブルーの作品と似た雰囲気を感じられるアートをアトリエよりピックアップ。
Ele Pack, Map to You 2017 105x105x5.5cm painting on canvas
鮮やかなブルーが印象的なこちらの作品。
Eleがつけたタイトルの “Map to You” にはパワーに満ちた場所を連想させるヒントを込めたかったそうで私は ”あなたへ続く道”と訳しました。
シンプルかつ曖昧さを残して描き上げているのは観る人に解釈を委ねたいというEleの想いがベ-スになっています。
次にご紹介するのはオックスフォードストリートからほど近いドイルコレクション系列のザ・メリルボーン・ホテル(The Marylebone)
ショッピングにも好立地のハイセンスなホテルです。こちらのお洒落なカクテルバーのコーナーにFrida Wannerbergerの作品が納められています。
アトリエより同様のテイストの作品をピックアップしました。
Fridaの描く女性の表情はとても奇妙でそして一度見ると忘れられないのですよね。
コレクターの多いアーティストです。そしてこの女性はとてもクラシカルで私も大好きな一枚です。
Frida Wannerberger, Stretch II 2019 76x56cm アクリル、インク
ホテルがアートの舞台に
最後にご紹介するのはヨーロッパを中心とした5つ星の最高級ホテルが集まるオトカーコレクション系列のザ・レインズボローホテル(The Lanesborough)
アートプログラムにとても熱心に取り組んでいる同ホテルの洗練されたインテリアには美しい数多くのアートが散りばめられゲストに最高の非日常空間を提供しています。
そんな夢見る空間にPoppy Waddiloveがレジデンスアーティストとして迎え入れられています。
レジデンスアーティスト(or アーティスト・イン・レジデンス)とはアーティストが一定期間ある場所に滞在し、常時とは異なる文化環境で作品制作やリサーチ活動を行うこと。またはアーティストの滞在制作を支援する事業のことを言います。
日本でも主に地方自治体や大学主催で実施されていて、アーティストが滞在中、地域と交流しながら作品制作を行うことで、地域との協働を生み、地域に賑わいをもたらす効果があると期待されています。
しかし、このレインズボローのようにホテルがアーティスト・イン・レジデンスプログラムに取り組むというのはアート最先端のロンドンでも希有なケースで、もちろん日本でも聞いたことがありません。ですが、とっても洒落ていて素敵な取り組みだなと思いませんか?
第一弾として今年のバレンタインデーに "Portraits of Love" と題したゲストとのドローイングセッションを実施し、ゲストに大変好評だったと聞いています。
ホテルはもはや宿泊するためだけの場所ではなく、ゲストに対し独自のエクスペリエンスを提供することで驚きと感動に満ちたおもてなしとしているのですね。
想像してみてください。
ご自身が非日常を味わえるホテルにステイ中に優雅なインテリアに囲まれアーティストにポートレートを描いてもらったらきっと忘れられない体験になるはずです。
お顔がちょっとほころんだ方はきっと私だけじゃないはず!
いかがでしたか?ここに挙げたものはごく一部に過ぎず、ロンドンには他にもアートにこだわりを持つホテルがたくさんあります。
海外へも自由に旅することが出来るようになった今、近々ロンドンへご旅行予定のある方はぜひホテルのアートセレクションに注目されてくださいね。
ひょっとしたら美術館よりも興味深いかもしれません!
アートのお問い合わせはこちらまで。
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